ベートーヴェン:交響曲第6番
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人気ランキング : 11,675位
定価 : ¥ 2,800
販売元 : キングインターナショナル
発売日 : 2004-03-24 |
価格:¥ 2,520
納期:通常24時間以内に発送 |
カルロス・クライバー(1930−)が最後に指揮してから一体何年が経つのだろう。いまや“指揮台に立つだけで奇跡を巻き起こす超カリスマ指揮者”もまったく活動を停止してしまい、隠遁の身となってしまった。まだカルロスが生きているのに、こうしてとうとう20年以上も前のライヴ録音(1983年11月7日・ミュンヘン)までが発掘されるのは、うれしいような悲しいような、ファンとしては複雑な思いにさせられる。 しかし、このディスクの内容は聴き手の期待感をはるかに上回る、霊感に満ちた、信じ難いほどの個性的な名演である。響きの密度の濃さはただごとではない。オーケストラが、「何となく全体で」鳴っているのではなく、「一つひとつの楽器が心を寄せ合って」歌っているのが、第1楽章の冒頭のあの有名なメロディから、すぐにわかる。異常に速いテンポだが、違和感はまったくない。第2楽章も、何という音楽的な、凛(りん)としたしなやかなカンタービレなのだろうか! 高原の風のように、これほど胸いっぱいに吸い込みたくなる、澄み切った空気が、音楽によって体験できるとは…。この楽章最後の、カッコウのような木管の掛け合いの美しさには涙が出る。疾走する第3楽章は愉悦のきわみで、カルロスの舞踊的なセンスのひらめきは天下一品だ。第4楽章の雷と嵐は、指揮者によって演奏の良し悪しが非常にはっきりと出る部分で、つまらない演奏で聞くと雨が降ったのかどうかも気がつかないほどだが、カルロスの手にかかると、聴き手の誰しもが全身ずぶぬれになる。クライマックスの一撃は言葉を失うほど壮絶で、遠のく遠雷のティンパニさえも、雷神の背中のようにたくましい筋肉で盛り上がっている。この楽章の意味するものが、“自然の偉大な力への畏怖”であるということに、改めて気付かせられる。第5楽章は、誤解を恐れずに言えば、実に男らしい愛に満ちた演奏である。これっぽっちもベタベタしたところがなく、強くて線が太い。そしてこのうえもなく優しくて暖かい。 演奏後の拍手とブラヴォーの盛り上がりの素晴らしさが、生演奏の会場でいかにカルロスならではの“奇跡”が起きていたかを証明している。やはり、あの指揮ぶりをもう一度この目で見たい! そんな渇望感を覚えずにはいられない、ファン必聴のディスクである。(林田直樹)
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内容に関しては既に語りつくされているので敢えてそこには触れませんが、この国内版における問題だけは触れておきます!
国内版のほうが輸入版よりも600円ほど高いですが、はっきり言ってこれほど余分なお金をヘボライナーノーツ(日本語解説)に費やす価値は全くと言っていいほどありません。実際解説を書いた人はアマチュアでありまして、下手糞で、特に新しい話も無く、あまり意味がありません。
しかも国内版というものの、実際にドイツ製の輸入版にライナーノーツの紙と(買ったときにケースの外に付いている)帯を付け加えただけです。
つまり、国内版と輸入版の価値ある違いは値段以外に見当たらないということです。しかも、
結局はライブの体験談などなくても、この素晴らしい録音が全てを語っています。コレクター的な目的が無い限りはこの国内版はおすすめいたしません。
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ベートーヴェンの交響曲の中では、6番はテーマがテーマだけにのんべんだらりと演奏してできなくはない唯一の交響曲で、私はこの演奏を聴くまで時間がもったいないのでいつも6番は聞かないできたのだが、こんな6番がありえたのかと目からうろこが落ちる思いがした。この演奏を聴くことによってフルトヴェングラーやカラヤンの6番もわかるようになった気がする。
このCDの隠れた聴き所は演奏が終わった後の奇妙な拍手である。演奏終了後、曲の終わりを誰も知らないかのように、一瞬しんとし、ぱらぱらと拍手が起こる。そしてまた戸惑ったような雰囲気が流れ、やがて拍手が少しずつ増えていき、鳴り止まぬ喝采となる。
これが意味するところは何か。カルロスとバイエルンのコンビの演奏を、「田園」を聞いたこともない人ばかりが聞きに来るわけがない。おそらく会場にいたみなが驚き。圧倒され、一瞬われを失うような感情に襲われたように思われる。(クライバーがなかなか指揮棒をおろさなかったのかもしれないが、それだけではこのあまりにも不自然な拍手の説明はつかないと思う)
クラシックにおいてはライヴとCDの差は埋めがたいものがあるが、それでもこのCDを聞き終わった後、聴衆の奇妙な拍手の内側にある感情をきっと共有できると思う。
ぜひ聞いてください。
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何と初の6番ということでこれはぜひとも、、、!
と手に入れましたが、ん?んん?第一楽章のこの
テンポは、、、?まるで田園の中を汽車で走り抜けて行く
かのようなこの疾走感。
ああ、もっとゆっくり散歩したいのに!もっと風景を
味わいたいのに!少しばかりもどかしく、これはいけなかった
か、、?と思っておりました。が!
嵐が来ました。恐ろしいほどの大きな嵐。全身ずぶぬれ。
雷はすぐ頭の上で轟き、ひどい風が吹き荒れます。
木々は揺れ、辺りは真っ暗。なんともすさまじい嵐を
作り出したものです。クライバーという人は。
そして嵐が去った後のこの輝き。雲の切れ目から一筋の日光が
射し込みます。この喜び。雨に濡れ、今また日に輝く草木の美しさ。
やはりこのアルバムは正解でした。必携かと思われます。
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生気あふれる素晴らしい演奏。特に第1楽章は生命の横溢を感じさせる快演で、花が咲き乱れ、蝶が舞い、鳥がさえずり、リスが走る回る光景が、あたかも目の前に展開されていく様を見るようだ。第2楽章では、木管楽器の表情豊かな歌が絶品。第3楽章の楽しさ、第4楽章の激しさ、第5楽章の美しさも期待通りだ。
このコンサートのCD化は、後年クライバー自身望んだものだったのにも関わらず、どういう訳か、正規に保存されていたテープが劣化していて使い物にならなかったという。しかし、クライバーの手元にカセットテープが残っていたことは幸いだった。気になるのが音質だが、楽器間の音量バランス、響きの豊かさ、適度な分離など、好感の持てる録音であり、オーディオマニアでない限り充分楽しめるレベルだと思う。
このディスクの発売により、クライバーによるベートーベンの交響曲の正規録音CDは、4・5・6・7番が揃った。ウィーンフィル (VPO) とのスタジオ録音である5・7番に比べ、バイエルン歌劇場管とのライブ録音である4・6番は、より強いインパクトのある演奏になっている。VPO相手の演奏では、美しさと引き換えに指揮者の強烈な個性が薄められてしまう面があるが、主兵オケ相手の演奏では指揮者の意思が徹底されて、より凄みのある演奏が実現されるという良い例だろう。それに、クライバーは聴衆の前でこそ本領を発揮する人だったと思う。お勧めの1枚だ。
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われわれが慣れ親しんでいる「田園」が緑あふれ、小鳥のさえずる森だとすれば、クライバーの解釈する「田園」はカラフルな花が咲き乱れる花畑の中を小さな機関車が走りまわるといった情景だろうか。彼の独特の解釈が炸裂する、といいたいところだが、どうやらわれわれが慣れ親しんでる「田園」のほうが独特の解釈だということになるらしい。クライバーとしては譜面上から読み取れるベートーベンの意図したであろうテンポに固執したという。そうではあっても、クライバーの独特のテイストが充分に発揮されている。第4楽章は電光石火の勢い、それとは対照的に第5楽章は恐ろしいほどの穏やかさを演出している。曲が終わってもその余韻をいつまでも味わっていたいという聴衆の気持ちをこのCDを通して感じ取ることができる。生の演奏を聞くとどんな体感を味わえたのか興味がある。この「田園」のときもクライバーは踊るように指揮していたのだろうか。聴き終わったあとに「すばらしい演奏を聞いた」という感覚よりも、「楽しかった」という感覚にさせてくれる一枚だ。