未完のイタリアン・アルバム
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人気ランキング : 13,390位
定価 : ¥ 2,345
販売元 : ソニーミュージックエンタテインメント
発売日 : 1997-05-21 |
価格:¥ 2,111
納期:通常24時間以内に発送 |
不世出の鬼才ピアニスト、グレン・グールド(1932−1982)の孤高の境地が示された1枚。本盤はグールド没後15年たった1997年に、生前のグールドのアルバム・コンセプト“イタリア様式のバッハ”に似せた形でリリースされた。当時は収録曲のうち「イタリア協奏曲」を除くバッハの8つの曲が世間に初めて陽の目を見た未発表録音、しかもその多くは最晩年のものということもあり、大きな話題を呼んだ。 このアルバムでは、いつもながらグールド特有の、左右両手の1本1本の指の動きの理性的な独立感がたまらない快感を与えてくれる。とりわけ衝撃的なのは、冒頭の「マルチェルロの主題による協奏曲ニ短調」。J・S・バッハがマルチェルロの有名な「オーボエ協奏曲」をチェンバロ用に編曲したものをピアノで演奏している。第2楽章の静謐で典雅な思索では、スローモーションのように大胆なトリルが、グールド好きには身をよじりたくなるほど。憑かれたように眩惑的な迫力を持つ「半音階的幻想曲」は、従来続けて演奏される「フーガ」が、グールドの死によって残されなかったのが惜しい。全編、グールドのピアノを弾きながらの奇妙な鼻歌は快調である。 なお、ドメニコ・スカルラッティの3曲のソナタとC・P・E・バッハの「ヴュルテンベルク・ソナタ第1番イ短調」は1968年の録音で「シルヴァー・ジュビリー・アルバム」に収録されているものと同一。演奏は目覚しく鮮烈で、理性のコントロールの効いたひんやりとしたタッチ、才気の閃きにはめまいすら覚える。グールドの膨大な録音の中でも屈指の名演である。また、バッハの「イタリア協奏曲」は1959年の有名な旧録音で、その華麗さで世に誉れが高い。録音年代はバラバラだが、通して聴いてもアルバムとしての統一感は保たれている。(林田直樹)
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私にとってのグールド開眼のきっかけとなった一枚。それまで正統派のピアノによるバッハ演奏に耳慣れていたせいでか、いまひとつグールドの演奏にのめり込むことができないでいた。ところがこのアルバムに収められているマルチェルロのオーボエコンチェルトを原曲とするピアノ曲の演奏を聴いて、目から鱗が落ちる思いがした。うなり声とともに聞こえてくるのは、孤高の魂の調べであった。また、他のレビュアーが採りあげていないようなので、あえて言っておきたいのだが、アルビノーニの音楽を原曲とする二つのフーガはすごいの一言に尽きる名演である。これを聴くと、バッハがアルビノーニからいかに多くを学んだかがわかる。他の演奏もすばらしいものばかり。グールド入門にはこういうアルバムからのほうがいいかもしれない。
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オン・ザ・レコードのビデオは母が持っていて、イタリアン・コンチェルトの録音風景が強く印象に残っていました、私は元気いっぱいの3楽章が大好き!
録音スタジオでの若き日のグールドの真剣な表情や、満足いくまでやり直したり真剣そのもので怖いくらいの緊張感でした、テープ編集を音の捏造と非難されたらしいけど、結果よければ全てよし!
何故かDomenico Scarlattiのソナタも入っていて選曲は???ですが、大好きな一枚です。
明日も気張ったろか〜と、いう気持ちにしてくれる不思議なCDです。
買わへんかったら、損やと思います、安いしお得や〜
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ここには、普段チェンバロぐらいでしか聴けないC.P.E.Bachの「ヴュルテンベルクソナタ1番」が収録されていますが、ピアノでしか表現し得ない様々なニュアンスをたっぷりと堪能することができます。
他にも「マルチェロの主題によるオーボエ協奏曲」が非常におもしろい!個人的にはイタリアンコンチェルトがお勧め。とくに3楽章は驚異的な速さ。それにもかかわらず細かな表情がしっかりとつけられていて、聞く方も息苦しさを感じることなく曲に入り込めます。グールドは左利きだったらしいですが、それを知らずともこの盤を聞くだけで「もしかして・・」と感づいてしまいます。