バッハ平均律クラヴィーア曲集 (1)
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定価 : ¥ 2,940
販売元 : 音楽之友社
発売日 : 1998-12-10 |
価格:¥ 2,940
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赤い表紙に黒いゴシック体の文字の装丁。前書には、なぜ「ウィーン原版」なのかという文献学的説明があり、その後、演奏上の説明、特に、トリロに関する詳細な説明が付けられていて、便利である。楽譜は、最も通常の形式を取っており、直感的に分かるようになっている。標準的な運指法も、分かりやすい。
『平均律』は、本来、バッハが、自分の息子の教育用に作曲したものであり、そのためか、片手で押さえる音域が狭い。せいぜい、1オクターブあれば、十分である。曲全体としても、3オクターブの音域を使うかどうか、という範囲の狭さである。しかも、それほど、難解な演奏を必要とする箇所もない。1曲、約2ページという短さも、初心者には、ありがたい。
演奏上の注意は、個人の問題である!!、若干の説明を付け加えると、プレリュードは、比較的簡単で、初心者でも、根気よく練習すれば、何とか演奏できるようになるだろう。問題は、フーガである。単に楽譜どおりに演奏するだけなら、短時間で、簡単に演奏できるようになるだろう。しかし、面白いと感じさせるには、少しコツが必要である。それは、主題部を対位部より、少し強めに弾くことである。そうして、主題を浮き上がらせれば、聴いていても、弾いていても、面白くなる。さらに、演奏者には、どのように対位部の旋律を扱うのか、という解釈の自由があり、それが聴くこと以上に、弾くことに興味を感じるようになる。
今、なぜ、『平均律』なのか、と思われる方も多いかもしれないが、フーガを習得すると、モーツァルトやベートーベンの曲が!たな視点で解釈できるようになるからである。それまで何も感じないまま、通り過ぎていた部分が、新しい装いを伴って、現れてくるのである。このように、完成されたフーガの技法を学ぶことは、これらの作曲者の意図をよりよく把握するための、最適な方法である、と言いうるだろう。